コンドームといえばラテックス=ゴム、のイメージの人も多いはず。ここ20年ほどで、さまざまな素材からつくられるようになり、素材特有の使用感の違いも大きくなりました。
ポリウレタンは薄くぬくもりが伝わりやすいといわれていますが、その分硬く“ラップのような使用感”と表現する人もいます。近年では素材の研究もさらに進み、薄く柔らかいを目指したポリウレタンも登場しています。また、ラテックス製のコンドームでは厚みによるもたつきやニオイが特長でもありましたが、最近のラテックスコンドームでは薄く、ゴム臭がカットされた製品も販売されています。厚さも極薄のものから厚めのものまで選択肢はさまざま。
では、実際その差を肌(指)で感じることができるのか?NLSスタッフのみなさんに協力していただいて実験を行いました。
- 試験片を作成する。開封したコンドームを巻きおろし、約5cm×5cmにカット。
- ナンバリングし、どの商品かわからないようにする。
- 被験者に触り比べてもらい「一番薄いと感じたもの」と「一番柔らかいと感じたもの」にそれぞれ投票。
- 実験結果を見る↓
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1オカモト
ゼロワン2オカモト
ゼロゼロスリー3SKYN4ZONE5009 ドット一番薄いと思ったものは?(シールで投票) 一番柔らかいと思ったものは?(シールで投票) 薄さを判別は、手触りよりは見た目でできるようです。もちろん、手触りでも確実に差を感じ取ることができました。
薄さで得票数がぶっちぎりだった【1】はもちろんオカモトの“001”。ポリウレタン独特の手触りと透明感で他との違いが圧倒的でした。
柔らかさでは票がばらけたものの、【3】の「SKYN」がトップ。少し厚みはあるものの、そのおかげで質感を感じ取りやすかったとも言えます。次点では【4】の「ZONE」。ステルスゼリーがウリなので少し不利かと思われましたが、実はコンドーム自体も薄手でしなやか。得票も頷けます。 【2】の“003”は伸びの実験で1番伸びたのでトップも狙えそうでしたが、惜しくも1票。他の【1】“001”と【5】“009”は柔らかいと感じる人はいないとの結果になりました。
コンドームは動物の腸や魚の浮き袋が元祖です。1800年代に今のコンドームの原型がつくられ、近代になってからはさまざまな素材や形の選択肢が生まれました。長い間ラテックス製一辺倒だったコンドーム市場にポリウレタンが出現したのが1998年のできごと。そしてここ数年で、新しい素材「イソプレンラバー」が登場しました。
ではいったい、それらの素材の違いはなんでしょうか。表にまとめてみました。
原材料は南国で育つゴムの木の樹液。精製・凝縮され、そこにイオウなどの化学物質を加え安定させたものがコンドームの原料となる。よく伸び、力を加えても元に戻る「弾性」が高いことが、合成ゴムであるポリウレタンやイソプレンラバーとの一番大きな違い。
独特のゴムのニオイがあるが、ゴム臭カットされたもの、香りつきゼリーでカバーされているものなど工夫されたものも多い。ただしそれらも鼻を近づけると多少ニオイは感じられる。
天然ゴムラテックスの短所をほぼすべてカバーするのがポリウレタン。ラテックスよりも薄いコンドームを作ることができる。
ポリウレタンはプラスチックのひとつで、その中の合成ゴムという立ち位置。石油原料でできたナフサを、さらに精製・合成して作られている。バイブなどに使われるエラストマーも仲間。
ポリウレタン製のコンドームは、天然ゴムが抱える問題「破損」「ニオイ」「熱伝導」「ゴムアレルギー」を解決した革新的な素材。ラテックスと比べると少し硬い。
天然ゴムとほとんど同じ性質を持ち、より柔らかく滑らかな質感に仕上げた合成ゴム。合成ゴムのためゴム臭やゴムアレルギーもない。他の素材との違いは、圧倒的に柔らかいこと。
コンドームに使われている素材の中では最も皮膚に近い柔らかさで、伸びもよく破損しにくいことも大きなメリット。医療用品や哺乳瓶の乳首にも使われている、安心・安全な素材。コンドーム製品はやや厚手の仕上がり。
今、日本で販売されているコンドームにはいろいろな厚さのコンドームがあります。
薄さは0.01mmまで薄くなり生で挿入するのと変わらない使用感を謳うものもたくさん登場しています。逆に0.09mmや0.12mmなどの厚みのあるコンドームも、長持ちしたい人からは支持を集めています。ここでは実際に比べてみるとどのくらい差があるのか、写真でお伝えします。
コンドームは開封した時点では輪の部分が幾重にも重なった状態になっています。薄いコンドームならそれだけコンパクトに、厚いコンドームならボリューミーな輪になりますね。手触り実験では優位性が得られなかった“009”ですが、もっと長く愛し合いたいカップルには愛用されているんですよ。ペニスのコンディションによってコンドームを使い分けるのも「ワンランク上」な感じがして、ステキじゃないですか?
コンドームを「伸びのよさ」「耐久性」「手触り」の3項目でチェックしていきました。伸びの実験では、“003”がまさかの圧勝!定番の底力を見せつけてくれました。
耐久実験では、コンドーム自体が実はかなり強い!ということが証明されましたが、正しく使用しないと簡単に破れてしまうこともわかりましたね。
手触り実験では被験者の好みにより、柔らかいと感じる素材が違うようでした。薄いと柔らかさを感じにくいとの声もありつつ、“001”は「これはポリウレタン!」と即座に当てられる人もいたので、感じ方は個人差がかなりあることが分かりました。
昔は「お財布にコンドームを入れておくとお金持ちになる」というジンクスがあったのをしっていますか?けれどお財布にコンドームは実はNGなんです!ぎゅっと圧迫されたり小銭で傷ついたりと、コンドームにとってはとても過酷な環境。いざ鎌倉!というときには、すっかりくたびれてヨレヨレになってしまいます。
女性でありがちなコスメポーチも、意外かもしれませんがNG。コスメとの摩擦で、個装が傷つきますし、コスメの成分がコンドームを劣化させることも。
また、コンドームには使用期限があります。使用期限はパッケージに記載されているため、保管はもちろん、持ち運ぶときにも外装に入れたままがベストです。可愛いパッケージはもちろん、シンプルなデザインのものもありますよ。
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